ストレングス・ファインダーの1.0と2.0の違いを比較してみた

2018年9月4日

ストレングス・ファインダーが新しくなって2.0が公開されています。

私は過去に1.0の方で診断を行っており、今回2.0で何が新しくなっているのか興味がありましたので、新たにストレングス・ファインダーを受けることにしました。

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0

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ストレングス・ファインダーとは

そもそもストレングス・ファインダーが何なのか分からない人のために簡単に説明します。

ストレングス・ファインダーは質問に答えることで自分の資質が分かるというツールです。「他の性格診断等と何が違うのか」と思われるかもしれませんが、ストレングス・ファインダーによって分かるものは資質であり、その精度がかなり高いです。また資質がどういったものなのかが本で解説をされています。そのため「本を読むことで自分の資質を知ることがどれほど有益なことなのか」「ストレングス・ファインダーがなぜ他の性格診断と一線を画しているのか」「資質を実生活にどう活かせばいいのか」が分かります。

ちなみに、ストレングス・ファインダーの診断をするには、本を購入して手に入るシリアルコードが必要となります。そのため中古本を買わないようにしてください。すでに使用されている可能性があります。

本における1.0と2.0の違い

本の違いを比較してみるために、どんな資質があるのかといった「資質の説明」と、そもそも資質とは何なのかや資質を知っているとどんなメリットがあるのかといった「その他の説明」のページ数を調べてみました。

全体のページ数:1.0…357ページ、2.0…225ページ

資質の説明:1.0…144ページ、2.0…179ページ

その他の説明:1.0…213ページ、2.0…46ページ

こうして見てみると、2.0は1.0に比べて「資質の説明」に多くページが割かれていることが分かります。一方で「その他の説明」のページはかなり減っています。

ここから考えられることは、まず資質そのものの研究がより進んだことです。1.0の日本語版の初版が2001年で、2.0の初版は2017年ですので、16年もの年月が経過しています。あくまで日本語版の話ですので、現地アメリカではもっと時間が経過しているでしょう。

1.0と2.0の間に多くの人がストレングス・ファインダーを受けてデータがより集まっているはずです。1.0の時には確証がなく記述できなかったことも、2.0では記述できるようになったのではないでしょうか。

「その他の説明」が減っているのは、診断のハードルを下げたいのだと考えます。「その他の説明」は資質のそもそも論を丁寧に説明しているのですが、「とりあえず受けたい!」と思っている人にとっては邪魔な説明です。私が1.0を受けた時は資質の診断に入るまでの解説が長くて「まだ説明があるのか!」なんて思いながら読み進めていた覚えがあります。

そんな「その他の説明」ですが、私が1.0の本を読んだ時に「資質を活かすと人生が豊かになるかもしれない!」とワクワクもしたものです。もし資質というものがどういうものなのか興味がある人は、1.0を読むことをオススメします(2.0を購入する方は1.0は中古で十分です。2.0の診断を受ければいいだけですので)。

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診断における1.0と2.0の違い

資質の種類には差がない

ストレングス・ファインダーには34種類の資質が設定されています。これは1.0と2.0で差はありません。資質の説明には、ボリュームといった点で差はあるにしても、内容面では差がありません。

個人に合った資質の解説がなされている

私が感じている1.0と2.0での大きな違いは、個人に合った資質の解説の有無です。

例えば、私は「自我」という資質を持っているのですが、1.0の時にはその一般的な説明しかありませんでした。そのため「自我」という資質を持った人は、皆同じ「自我」の資質の説明を受けることになります。

「自我」という資質は同じでも、その資質の特徴は人それぞれです。1.0では個人個人に合った「自我」にはどのような特徴があるのかといったことはわかりません。どのように資質を活かすかは、一般的な説明を受けた後、各々が細かく分析をする他ありませんでした。もし資質を実社会に活かそうと思ったら、その分析が結構しんどいことになります。

2.0では「自我」という資質に、私個人の解説がなされるようになりました。これは大きな変化です。自分の資質をより深く正確に理解することが早まりますし、その後の行動に活かすことにもつながります。

質問内容は変化がない……はず

ストレングス・ファインダーは100を超える質問に回答しなければならないのですが、その内容に変化はないと思います(質問内容を検証したわけではないので確証はありませんが)。

 

前回(1.0)と今回(2.0)の結果の比較

比較の概要

前回の結果は以下のとおりです。

  1. 調和性
  2. 回復思考
  3. 収集心
  4. 達成欲
  5. 自我

そして今回の結果は以下のとおりです。

  1. 未来志向
  2. 個別化
  3. 学習欲
  4. 自我
  5. 収集心

TOP5に現れた中で同じだったものが「自我」「収集心」の2つ。別の資質が現れたのが3つとなりました。

2.0の本では、「少なくとも3つは同じ資質が現れることが多い」と説明がありましたが、私は2つでしたので、全体で見れば少数派なのかもしれません。

とはいえ、今回資質として現れたものは、前回のものから大きく性質が変わったとも考えていません。その理由は、資質に共通点が多くみられたからです。

  • 「回復思考」と「未来志向」は、現状の課題を解決して今後を良くしていこうという点で同じ。
  • 「調和性」と「個別化」は、個々人を理解した上で組織が回るように調整する資質という点で同じ。
  • 「達成欲」と「学習欲」は、何かを行う際のプロセスに充実と感じる点で同じ。

今回と前回の結果を比較して、自分の根底にある資質(この資質は34種類の中にあるものではない)は変わらないものなのだなぁと確信に近いものを感じました。

個別レポートの比較

ここからは2.0の特徴である個別レポートがどのようなものか、私の実際の診断結果を見ていただきます。見てもらうレポートは「自我」の資質レポートで、冒頭を一部抜き出したものです。その前に、そもそも「自我」の資質とはどういったものなのかも記載させていただきます。

「自我」
自我という資質を持つ人は、他人の目から見て非常に重要な人間になることを望んでいます。独立心に富み、人から認められたいと思っています。

1.0:
おそらくあなたは、 自分の将来に責任を負うと心に決めています。 自分の人生なのですから。 あなたは個人的あるいは専門上の物事に関して究極の意思決定者であろうとします。 資質によって、あなたは、 明日、来週、来月、来年に何が起こるかと不安で心配になることがあります。 そうした懸念から、あなたは潜在的な落とし穴を予期しようとします。 そうした用心はしばしばあなたに有利に働きます。 あなたはそのおかげで、現実的なあるいは想像上の障害が具体化する前にそれらを乗り越える方法を考え出します…

2.0:
資質によって、あなたは、 日常的な語彙に加えて、学術的な語彙や専門的な語彙に新しい語を追加するために、その方法に絶えず磨きをかけています。 あなたは、トピックや問題について十分な知識のある人があなたの言うことを本当に聞いてくれるようにするために、高度な用語を使用することがよくあります…

1.0の方は「自己責任」「不安の解消」が、2.0の方は「教養のある人と見られたい」といったことが色濃く表れています。1.0も2.0も自我の資質から外れた説明ではないことが分かります。このように同じ資質でもその説明が異なれば、その人に合った資質の活かし方をすることが可能となります。

同じ個人の診断結果としてここまで違うものが表れてしまうのは、当人としてどう受け止めていいのか困ります(笑)。

 

おわりに

ストレングス・ファインダーはあなたに明確な道筋を示すものではありませんが、自分が何者なのかを明確にします。「自分にはこんな資質はないよ」と思っても、一度鵜呑みにして、診断結果の資質があると思いこんでください。私も最初は嘘くさいと思っていましたが、資質に沿った生活するようになって日常生活や仕事がかなり充実するようになりました。

もし自分の能力・資質に興味がある人は、ぜひストレングス・ファインダーを受けてみてください! 

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