公認会計士試験への挑戦を迷っているなら、とりあえず簿記2級を受けてみよう

2018年8月31日

公認会計士試験は受かるまでの勉強時間が3,000時間~5,000時間といわれています。

もし公認会計士を目指すとなれば、最低でも2年の時間を費やすこととなります。

金銭面的にも、TACや大原といった大手予備校に通う場合には、およそ80万程度のお金も必要になります。

決して少ない金額ではありません。

こんなに時間的・金銭的にリスクがあるにもかかわらず「いざ勉強を始めたら肌に合わない」なんてこともありえます。

特に会計科目(財務会計・管理会計)がどうしても苦手だった場合、公認会計士は諦めた方がいいです。

公認"会計"士ですから、会計が苦手であれば、仮に受かったとしても、その後に苦労します。

自分には合わない公認会計士試験について、すでに予備校に申し込んでいたら、ある程度勉強を進めた後だったら、諦めた場合には相当のお金と時間を無駄にしてしまいます。

では、自分が公認会計士に向いているか否かをどのように判断すればよいのでしょうか。

とりあえず簿記2級を受けてみる

オススメなのが、簿記2級をとりあえず受けてみるということです。

簿記2級の試験科目は「商業簿記」と「工業簿記」です。
商業簿記は財務会計、工業簿記は管理会計と考えてしまってOKです。

  • 商業簿記≒財務会計
  • 工業簿記≒管理会計

公認会計士試験の中核とも言える2つの科目が、簿記2級の試験内容です。

簿記2級では財務会計と管理会計の初歩の部分を勉強すると考えてください。

その証拠に、予備校の公認会計士の序盤の授業は簿記2級と内容がかぶっています。

すでに簿記2級を合格している人にとっては改めて勉強しなおす内容ではないので、予備校で申し込む際にその部分を除外できるのであれば、除外したほうが少し安くなります。

簿記2級の勉強時間の目安は200時間~400時間と言われていますが、200時間もやれば十分合格ラインに届きます。

「簿記2級と公認会計士試験の試験の内容の難易度は全く異なるから参考にならない」という声もありますが、僕はそうは思いません。

確かに簿記2級に合格できたからといって公認会計士試験も合格できるとは思えません。

でも、簿記2級にとても苦労するくらいであれば、公認会計士試験はもっと苦労する可能性がとても高いです。

簿記2級を合格のものさしには使えないけど、適正性の判断ぐらいには十分に有効です。

「合否」ではなく「勉強してみた感覚」を大切にする

僕は簿記2級を独学で受けて、勉強時間80時間程度で、ギリギリ不合格でした。

しかし、独学かつ勉強時間が足りていない中でありながら成績はそこそこでしたし、何より嫌いではないなという印象がありました。

そのため、公認会計士試験を受けることを決心することができました。

合格という結果は大切なことですが、それ以上に自分の肌に合うかを重視してください。

私のように独学だった場合、難しい論点でつまづくとそれだけで嫌いになる場合もありますので、予備校に通うことをおすすめします。

費用も10万以下で受講できますので、お試しの費用としては許容範囲内です。

ちゃんと勉強すれば簿記2級に合格もできて、その時点で成長した自分になれます。

大切なのは「財務会計」と「管理会計」への適性

公認会計士の科目は、財務会計と管理会計以外にも4科目あります。
その4科目の適性がどうなのかを気にする人もいるでしょう。

しかし、全科目の適性を考え始めたらきりがありません。

また、6科目すべてが得意でないと受からない試験ではありません。

むしろ6科目もあれば、苦手な科目が1~2個あるのが普通です。

繰り返しになりますが、公認会計士試験の中心科目は「財務会計」と「管理会計」です。

この2科目が苦手にしていると合格は少し遠くなりますが、普通ぐらいであれば問題はありません。

その適性を手っ取り早く確かめられるが簿記2級ですので、公認会計士試験に挑戦するか迷っているなら、まずは簿記2級で試してみてください。

-公認会計士