・実務補習の考査の仕組み
・考査で合格点を取るための効率的な勉強方法
実務補習の考査は全10回ありますが、修了考査を受けるには、全10回の平均点数が60点以上にする必要があります。
とはいえ、ほとんどの人が働きながら勉強するため、考査の勉強時間を割くことはできないと思います。
だからといって、勉強しなかったら平均60点を取ることはかなり難しいでしょう。
しかし、あまり不安になる必要はないです。
考査の難易度は高くないので、効率的に勉強をすれば、平均60点を取るのはさほど難しくありません。
そこで、この記事では、短答から修了考査まで1発合格した筆者が、実際の経験を踏まえて、考査の効率的な勉強方法を解説します。
補習所の考査の仕組み

勉強方法の解説に入る前に、まずは補修所の考査の仕組みを理解しておきましょう。
考査は全10回(8回が監査総合グループ、2回が税務グループ)で行われます。
修了考査の受験資格を得るには、これら全10回の考査の平均点が60点以上を超える必要があります。
しかも、「監査総合グループ」もしくは「税務グループ」のそれぞれのグループでも、平均点60点を超える必要があります。
そのため「税務が苦手だけど、その分監査総合の考査で挽回する」ということができません。
なので、細かいことを考えず、すべての回で60点を超えるように勉強しましょう。
また、考査の難易度は回によってまちまちです。
回によって点数の上振れや下振れを考えると、どの回も平均70点を取るくらいの気持ちで勉強したほうが、余裕をもって平均60点を超えられると思います。
例年、前半の考査よりも後半の考査の方が難易度が高い論点が多いです。
そのため、前半の回では70点をコンスタントにとって、後半の回は最悪50点ぐらいをとっても大丈夫なくらいで準備しましょう。
考査の出題傾向

考査の問題は主に過去問がベースとなります。
実際に過去3年分の過去問をやってみればわかると思いますが、問題形式の50%くらいは、過去の問題の使いまわしであることが分かります。
そのため、過去問を中心に勉強して問題形式に慣れておくだけで、点数が取りやすい試験と言えます。
しかし、裏を返せば50%は新たな形式の問題が出てくるので、過去問だけで対応できない部分というものも出てきます。
この新たな形式の問題についても対処法については、講義をまじめに受けるということが大切になります。
この点については、次の章で詳しく解説します。
考査の勉強方法

この章では、考査の具体的な勉強方法を2つほど解説します。
過去問3年分を3周する
考査の問題のベースは過去問ですので、まずは過去問対策をしましょう。
勉強量の目安としては、過去問3年分を3周もすれば十分です。
私の感覚的な話ですが、過去4年以降の過去問の形式は、あまり出てこない印象です。
また、一部の難しい論点を除けば、3周もすればある程度容易に正答できるようになっているはずです。
もちろん、高得点を狙いたいというのでしたら、過去問は4年以降にさかのぼってもいいですし、何周だって勉強してもOKです。
ただ、平均60点を取るための勉強という目的でしたら、過去問3年分を3周すれば十分かなと私は思います。
働きながら勉強するには、あまり時間がないですからね。
本当に勉強時間を確保できなければ、講義やテキストは脇に置いておいて、過去問3年を3周することだけに注力してもいいです。

講義をちゃんと受ける
過去問の勉強では補いきれない新出箇所の対策として、試験範囲の講義をちゃんと受けましょう。
講義の担当講師が考査の問題を作っているケースが多く、考査の出題のヒントを講義中に言ってくれることが多々あります。
このように、講義を受けていれば超お得情報が手に入るので、講義を受講しないという選択肢はないと思います。
また、単純に講義を受講することは修了考査の受験要件の単位にも含まれるので、サボる意味がますますありません。
単位のために講義に出席するだけの人もいますが、試験範囲の講義は考査対策にもなるので、出席するだけでなく、真面目に内容を聞くことも強く推奨します。
講義に関しては、ちゃんと聞けば結構面白いので、どの講義も真面目に聞いてほしいなと個人的には思います。

この記事のまとめ
- 考査の対策は「過去問3年分を3周」が基本
- 試験範囲の講義は出席して、真面目に聞くこと
まとめだけ見ると「なんだ、こんなことで考査はいいのか」と思うかもしれません。
ただ、実際に監査法人の激務に巻き込まれている人からすれば「こんなこと」すらできずに、修了考査を受験できない人が毎年います。
なので、この記事を読んでいる皆さんは、油断せずに、考査の勉強を早め早めに対策することをオススメします。
ではでは。