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サイドFIREに邁進中の公認会計士が、会計・財テク・QoLについて書いてるブログ

働きながら公認会計士を目指すべきではない

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公認会計士試験は旧試験と比べると「働きながら合格しやすくなった」と言われます。

私もそのことを半分くらい信じながら、働きながらTACの2年コースに申し込み、勉強をはじめました。

勉強を始めた当時は「働きながら1発合格できるんじゃないか」と根拠のない自信がありました。

しかし、勉強をはじめて半年後に会社を辞め、勉強に専念するようにしました。

勉強を進めるにつれて、働きながらでは短期合格はできないと判断したからです。

勉強すべき量は増えるのに、時間は増えない

カリキュラムの最初のうちは科目が財務会計だけだったので余裕がありました。

しかしカリキュラムが進むにつれて管理会計・企業法・監査論と増えていきます。

その分、週の授業が1コマだったものが2コマ3コマ…とどんどん増えていきます。

短答式試験までなら4科目でまだマシかもしれません。論文式試験になったらさらに租税法と選択科目が追加されます。

私は、仕事の繁忙期が重なってしまったことも相まって、12月短答を受ける年の3月時点ですでに授業の消化が上手くできない状態になってしまいました。

6月になるとカリキュラムは上級期に入って、答練も追加されます。

3月時点で授業が山のように残っていて、その上に答練も受けるのはもはや不可能だと悟りました。

流石にこれでは合格できないと思い、6月の上級期に入る前に会社を退職し、勉強に専念できるような環境にしました。

「効率よく勉強すれば働きながらでも受かるんじゃない?」と思われるでしょう。

これはそのとおりで、超効率よく勉強することができれば、働きながらでも短期合格できるでしょう。

しかし、どんなに効率よく勉強したとしても、それなりに勉強時間は確保しなければなりません。

公認会計士試験に合格するための勉強時間は3,000時間~5,000時間と言われていますが、超効率的に勉強を行えて半分の時間で合格できるとしても、1,500時間は確保する必要があります。

週7日休みなくすべて勉強するとして、平日は仕事があるので確保できても3時間、休日は8時間勉強すると仮定すると、1週間あたりの勉強時間は31時間。

それを1,500時間で割ると、約48週間。
ちょうど1年で必要な勉強時間が確保できることになります。

……かなり無理な仮定を設定していることを踏まえると、時間を確保しながら毎日勉強することがどれだけ難しいか感じていただけると思います。

しかも働きながらですと、仕事があるせいで時間をコントロールするのが難しいのです。

急に締め切りの近い仕事を任されてしまうといったことはよくあります。

その時に時間を確保できる保証は全くありません。

仕事の後に集中力が続かない

仕事のある平日の夜に勉強することを考えてみましょう。

夕食を済ませてから勉強すると考えると、20時から勉強を開始するといったスケジュールになるでしょうか。

そこから23時くらいまで勉強するとすると、3時間ほど勉強できることになります。

さて、問題はその3時間がちゃんと集中して勉強ができるでしょうか。

私の経験からすると、できないです。
よくて2時間ぐらいしか集中できないです。

その理由は単純で、仕事で疲れているからです。

日中8時間も働けば普通の人は疲れます。
帰ったらどっと疲れが出たという経験をした人がほとんどです。

そんな疲労感がある中で勉強に集中できる人は、超人です。

1ヶ月ぐらいなら仕事の後に毎日3時間の勉強を続けることはできるかもしれません。

しかしそれが3ヶ月、半年、1年…となっていくと、それでも続けられると自信を持って言える人はどのくらいいるでしょうか。

少なくとも、私は無理でした。

休める日がない

前章では平日の勉強時間は3時間と書きましたが、学生など時間のあるライバルは8時間は勉強しているはずです。

1日あたり勉強時間で5時間ほど差をつけられることになります。

その差をどこで埋めていくかというと、休日になります。

しかも、その差を埋めるためには、休日の勉強量は学生などと同じ8時間ではダメで、それよりも多い勉強時間を確保する必要があります。

ただ残念なことに、仮に10時間勉強したとしても1日あたり2時間しか差は埋まりません。

土日の両方を使っても4時間です。

また平日がくれば勉強時間の差は広がる一方です。

このように、平日の時間が潤沢なほかの受験生と比べると、いくら土日に頑張っても追いつけないという現状があります。

また、休日を勉強に充てるということは、休める日がないということです。

その結果、仕事と勉強のダブルの疲れが蓄積していきます。

こんな生活が続くと思いますか?

世の中には美談が多い

公認会計士 働きながら」と検索すると、成功体験が結構出てきます。

そういった記事を読むと「自分も働きながら合格できるんじゃないか?」という気持ちになってきます。

一方で、働きながら公認会計士を目指して、挫折した人はどれくらいいるのでしょうか。

私の勝手な推測ですが、かなりの人数がいらっしゃるのではないでしょうか。

挫折した人の話は表にそう出てきません。
自分の失敗談なんて語りたくない人が大勢だからです。

成功したらつい喋りたくなります。

私のようにブログを書いてなにかの参考にしてもらいたいと思う人も多いです。

適当にググるとそういった記事がいくつも出てくるのがその証拠です。

成功の美談に踊らされてはいけません。

公認会計士試験を知れば知るほど、その難しさを理解できるはずです。

専念している人ですら苦労しているというのに、働きながらであれば言わずもがなです。

もし、ここまでこの記事を読んで働きながら合格できると思ったのであれば、綿密に計画を立ててから臨んでください。

無策では絶対に不合格になります。

もし働きながら勉強するのが厳しくなったら、私のように勉強に専念できる環境へシフトできるようにあらかじめ準備しておくことも重要です。

おわりに

お金の問題があって勉強に専念できない人もいると思います。

それでも、できる限り勉強に専念できる道を探るべきです。

「親からお金を借りる」「勤め先に何かしら融通をしてもらう」など、やれることはあります。

というか、それくらいの覚悟ないのであれば、公認会計士は難しい試験なので、目指さない方がいいです。

監査法人によっては短答式試験を合格した人を監査補助者として雇ってくれて、残業や出張は基本的になく、試験前の2ヶ月ぐらいは勉強に専念させてくれるといったところもあります。

お金を心配な人は、まずは短答合格して監査法人に足掛けで勤めるという目標に向かうのもありかもしれません。

ぜひ参考にしてみてください。