Nullog

サイドFIREに邁進中の公認会計士が、会計・財テク・QoLについて書いてるブログ

【5分で分かる】簿記と公認会計士試験の関連性

こんにちは、"ぬ"です。
公認会計士試験の前に、簿記2級の勉強をしたことがあります。
現在は会計士として、大手監査法人で事業会社の監査をしてます。

・簿記を勉強したことがあるんだけど、簿記って公認会計士試験にどれくらい役に立つの?

こんな疑問に答えます。

簿記を勉強したことがある人は「公認会計士」「税理士」といった、簿記と似たような資格について、聞いたことがあるのではないでしょうか。
特に、簿記に無事合格した人は、その勢いのまま「次は公認会計士だ!」と、次の目標になることも少なくないように思います。

ただ、実際に公認会計士試験の勉強をしていないと、簿記と公認会計士試験の関係は、なかなかイメージしづらいのではないでしょうか。
加えて、簿記は1級から3級まであるので、どの級がどのように公認会計士試験に有利になるのかも、イメージしづらいと思います。

そこで、この記事では公認会計士試験と日商簿記の関係性について、1級から3級までの級別に解説してみました。

なお、話を分かりやすくするため、この記事の内容は、公認会計士試験の「財務会計の計算問題」と簿記の「商業簿記の計算問題」の比較としました。
財務会計の理論問題や管理会計については特段言及していないので、ご注意ください。

「公認会計士試験の前に簿記を勉強するか迷っている人」にとっても、参考になるように書きましたので、ぜひ読んでみてください。

「簿記3級」は公認会計士試験に役立たない

f:id:Null795:20210110173930j:plain

まずは「簿記3級」ですが、残念ながら簿記3級に合格できたからといっても、公認会計士試験に有利になることはほとんどないです。

なぜなら、簿記3級は公認会計士試験と比べて「勉強範囲が圧倒的に狭く、難易度もとても易しい論点がほとんど」だからです。

固定資産を例にしますと、簿記3級は「取得」「売却」「減価償却」など、非常に基礎的かつ簡単な論点が試験範囲です。
この基礎的な論点は、公認会計士試験では前提条件として与えられることが多く、解答で求められることはかなり限定的です。

簿記3級保持者へのアクションプラン

すでに簿記3級を持っていて公認会計士試験に挑戦したいという人は、「簿記2級」に挑戦することをオススメします。

まず、公認会計士試験の受験をオススメしないのは、簿記3級は簡単な論点しか勉強しないし、問題がとても簡単だからです。
そのため、簿記3級を持っているからと言って「公認会計士になれそう!」と思うのは、あまりに早計です。

一方で、簿記2級をオススメする理由は、簿記3級に比べれば出題範囲がグッと広くなりますし、会計として頭を悩ませる難しい論点が出始めるからです。

会計士の視点からだと、簿記2級を勉強して、ようやく会計の基礎を勉強したなといった感じです。

なので、簿記3級であまり得意にはならず、簿記2級にチャレンジしてみてください。
もし簿記2級も問題なく合格できるのであれば、公認会計士試験の適性があります。

「簿記2級」は公認会計士試験への適性を測れる

f:id:Null795:20210110175251j:plain

「簿記2級」にそこまで苦労なく合格できた人であれば、公認会計士試験にある程度の適性があると言えます。

「簿記2級」は簿記3級と比べると幅広な論点を勉強しますし、一部難しい論点も出てきます。

例えば、固定資産でしたら「圧縮記帳」「除却・廃棄」「建設仮勘定」といった少し頭を悩ませるような論点があります。

難しい論点としては、2017年の試験範囲の改訂により追加された「連結会計」が挙げられます。
「連結会計」は近年の実務ではとても重要な論点で、公認会計士試験でも必ず出る論点です。

と、このように簿記2級は公認会計士試験でも重要といわれる論点が勉強の対象となってきます。

とはいえ、論点が同じだけで、その内容の細かさや出題問題の難易度は、公認会計士試験が圧倒的に難しいです。

また、公認会計士試験と比べると、試験範囲はまだまだ狭いです。

「簿記2級」レベルの問題を正答できたとしても、公認会計士試験の問題で正答できるかといえば、正直厳しいです。
この点は誤解しないでください。

簿記2級保持者へのアクションプラン

「簿記2級」を持っていて公認会計士試験に挑戦したいという人は、公認会計士試験へ挑戦するのは選択肢として有力だと思います。

論点の幅広さや難易度は公認会計士試験の方が難しいのですが、簿記2級はそれらの基礎基本となります。
その証拠に、簿記2級は公認会計士の試験勉強の入門編として、各予備校のカリキュラムに含まれることが多いです。
TACなどの予備校の公認会計士試験のカリキュラムを見ればわかるように、簿記2級の内容が入門編として準備されています。

公認会計士試験への基礎基本である簿記2級を難なくできたというのは、公認会計士試験への適性があると言えます。
ある程度の自信を持って、公認会計士試験へ挑戦してください。

「簿記1級」を受験するというのも、選択肢の1つではあります。
ただし、「公認会計士試験への適性を見極める」という目的で簿記1級を受験するのは、時間的にオススメできません。
簿記1級の合格までの勉強時間は500時間、期間にして6カ月~1年といわれていますから。
「公認会計士試験に挑戦するのは怖いけど、もう少し難しい勉強がしたい」という人は、簿記1級はちょうどよい選択肢かもしれません。

「簿記1級」は公認会計士試験が正答できるようになる

f:id:Null795:20210111113526j:plain

「簿記1級」に合格する実力があれば、公認会計士試験の基礎的な問題は正答できるようになっているはずです。

勉強する論点としては、簿記1級と公認会計士試験ではかなり近くなります。

固定資産でいえば、簿記1級では新たに「減損」「資産除去債務」「セールアンドリースバック」などを勉強します。
これらの論点は公認会計士試験でも重要な論点で、出題頻度がとても高いです。

簿記2級で話題にした「連結会計」についても、「持分法」「連結上の税効果会計」など、公認会計士試験を勉強している人も頭を悩ますような論点を簿記1級では新たに勉強します。

ただ、問題の難易度や複雑さは、公認会計士試験の方が高いというのが、正直な感想です。

そのため、簿記1級を合格していれば基本的な問題は正答できるとは思いますが、少し複雑な問題になった場合には、対応するのがなかなか難しいと思います。

簿記1級保持者へのアクションプラン

簿記1級と公認会計士試験の間には、問題の難易度の差はありますが、論点に関してはそこまで大きな差はありません。

そのため、簿記1級に合格できたのであれば、公認会計士試験への適性はとても高いので、公認会計士試験へ自信を持って挑戦してOKです。

また、簿記1級の勉強時間は、半年から1年とそれなりに長期間です。
その点からも、「勉強を継続できる」という長期間の試験勉強に関する適性というのもそれなりにあることが見込まれます。

公認会計士を目指すのなら、簿記の勉強は必要ない

f:id:Null795:20210111113845j:plain

最後に「簿記を勉強したことはないけど、公認会計士を目指したい」という人に向けて、簿記をどのように勉強したらいいかということを説明します。

公認会計士試験への挑戦を「決めた」人へのアクションプラン

「公認会計士になってやる!」と決めた人は、簿記は勉強しないで直接公認会計士試験の勉強を始めましょう。

大丈夫です、公認会計士試験の勉強といっても最初から難しいことはやりません。

予備校の最初のカリキュラムは簿記2級です。
多くの予備校が、公認会計士試験の勉強の入門編として簿記2級程度の内容を勉強します。
ぜひ予備校に問い合わせてみてください。

公認会計士試験への挑戦を「迷っている」人へのアクションプラン

難関資格である公認会計士試験への挑戦を決めるというのは、とても不安なことだと思います。
何かしら受験するための根拠が欲しいという人もいると思います。

そういった人には、公認会計士試験への適性を見るために「簿記2級」を勉強するがオススメです。

「簿記2級」には、会計において難しい論点をいくつか含んでいますから、会計への適性というものをある程度見極めることができます。

また、合格までの勉強時間は350時間程度なので、簿記1級と比べるとそこまで長くありません。

ちなみに、簿記3級は簡単すぎて、適性の判断するにはあまり信用できないです。
簿記1級は勉強範囲が広すぎて、適正を判断するだけにしては時間がかかりすぎです。 

まとめ:簿記2級以上なら公認会計士試験へ役立つ

 この記事のまとめ

  • 「簿記3級」に合格できても、公認会計士試験への自信は持たない方がいい
  • 「簿記2級」に合格できたなら、公認会計士試験への適性は十分にある
  • 「簿記1級」に合格できたなら、公認会計士試験の問題の一部は解けるようになっている
  • 公認会計士試験の前に簿記を勉強するなら「簿記2級」がオススメ 

ではでは。