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独学は無理⁉公認会計士試験の独学をオススメしない理由を解説

こんにちは、ヌルです。
働きながら9か月、退職して14か月の約2年勉強して公認会計士試験に合格しました。
現在は大手監査法人で事業会社の監査をしてます。

独学で公認会計士試験に合格するって、無理なの? 可能なの?

こんな疑問に応えます。

先に僕の結論ですが、
独学での公認会計士試験の合格は無理ゲー
だと思っています。

勘違いしてほしくないのは、実際に独学で合格している人もいますので、100%無理ということを言いたいのではありません。

「いろいろ考えた結果、独学で頑張りたい!」というのでしたら、止めはしません。

ただ、独学という道は、予備校に通って合格を目指すより、明らかに大変です。

独学の方が効率よく合格できる人なんて、いないんじゃないかと思うぐらいです。

例えるなら、プロのスポーツ選手を目指す際に、次のどちらの選択肢がプロに慣れそうかという話に似ています。

  • 自分ひとりで目指す
  • 優秀なコーチとともに目指す

この場合、ほとんどの人は優秀なコーチと目指すのを選ぶのではないでしょうか。

この記事では、なぜ僕が公認会計士試験の勉強を独学ですることをオススメしないのか、理由をまとめてみました。

もし、あなたが公認会計士試験を独学で挑もうとしているのでしたら、その前にこの記事を読んで、独学の大変さを少しでも感じていただければと思います。

では、本編をどうぞ!

独学をオススメしない7つの理由

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1. 合格した人を見たことがない

僕は大手監査法人に勤めています。

僕の同期は所属部門では30人ぐらいいまして、法人全体で見れば同期は少なくとも200人程度はいます。

そのすべての人にアンケートをしたわけではありませんが、少なくとも僕が話したことのある30人の同期の中で、独学で合格した人には会ったことがありません。

ほとんどいないとかではなく、「ゼロ」です。

もちろん、同期の200人全員を調査すれば、独学で合格した人がいるかもしれません。

ただ、僕の感覚ではありますが、30人の中でゼロだったので、ちゃんと調査しても5人とかそのくらいなんじゃないでしょうか。

もし、独学で合格した人がある程度いれば、多くの人にとって、公認会計士試験の合格を独学でも狙える試験であることを意味します。

また、独学で合格するための勉強方法も、多くの人が使える共通のものが生まれるはずです。

ただ、僕の経験上、独学で合格した人はあまりに希少種です。

これは、多くの人に使える独学で合格するための勉強方法が確立していないことを意味します。

逆説的ですが、独学で合格できる勉強方法が確立しているのでしたら、独学で合格した人は希少種ではないし、予備校に通う人はもっと少ないはずです。

このように独学で合格するための道はほとんど整備されていません。

独学向けの書籍もいくつかありますが、あくまでその人個人に合った勉強方法であり、あなたに合う可能性はかなり低いです。

要は、自分だけの勉強方法を、自分だけの力で確立しなければなりません。

これって、めちゃくちゃハードル高くないですか??

独学をオススメしない理由はこれから他にも紹介しますが、正直、この節の理由だけでも、独学はオススメできません。

2. 独学でも費用が劇的に安くなるわけではない

独学を選択する人の多くは、予備校に通うよりも安上がりだからです。

ただ、長期的に安上がりなのかを冷静に考えてください。

まず、予備校に通う場合の費用は、80万円前後となります。

僕が通っていたTACの2年S本科生の「教室(ビデオブース)+Web講座」は、現在は76万円です。

次に独学の場合ですが、ロイドさんの記事を参考にしまして、37万円程度でした。

独学なら、30~40万円ほどで済みます。
私の場合だと、かかった費用は全部で373,469円でした。

引用:公認会計士試験に独学合格は無理じゃない!【独学合格者が解説】

独学と予備校を比較した場合、およそ40万円ほど独学の方が安いです。

さて、あなたはこの40万円の節約をどんな風に考えますか?

僕の意見は、公認会計士試験に合格できるのであれば、40万円は誤差です。

もちろん、40万円という金額自体は、大卒の初任給の2か月分ですから、決して安くはありません。

ただ、公認会計士試験に合格できてしまえば、40万円の投資なんて一瞬で回収できます。

全国の指標ではありますが、20代の平均年収の中央値は「349万円」だそうです。

公認会計士試験に合格して大手監査法人に就職できた場合、どんなに少なくても年収「500万円」は固いです。

つまり、公認会計士試験に合格すれば、最低でも年収が「150万円」もアップします。

しかも、ちゃんとキャリアを積めば、10年以内に年収1,000万円に到達するのは、かなり現実的です。

独学は短期的な費用削減にはなりますが、長期的に見れば、むしろ予備校に通うという投資を行った方が良い判断というのが、僕の意見です。

独学で勉強する人は、80万円も貯金がないからじゃないの?

言わんとすることは分かりますが、80万円の程度の貯金ができないのであらば、公認会計士試験は受験しない方がいいです。

公認会計士試験は毎年行われていますので、もし合格を目指すのでしたら、そのために1年間ほどバイトや節約、誰かから借りるなど、80万円の工面はできるはずです。

ちなみに、僕は親にプレゼンをして、お金を借りました。

正直、「予備校費用を工面すること」よりも「公認会計士試験の合格」は難しいので、貯金すらできない人でしたら、マジで受験資格がないです。

3. 独学だと最新の会計基準に手が回らない

財務会計論は、各会計基準をベースに問題が作成されます。

監査論は、監査基準や監査基準委員会報告書をベースに問題が作成されます。

これらの会計基準などは、定期的に新しいものが公表されたり、更新されたりします。

独学の場合、こういった情報の変化も自力で対応しなければいけません。

予備校に通っている場合は、追加のテキストや授業がありますので、会計基準などの変化を心配する必要はありません。

近年ですと、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」が新たに公表されるということがありました。

売上関連の会計基準であるため、実務の重要性はめちゃくちゃ高いです。

実務での重要性が高いということは、試験でも出る可能性がとても高いということです。

しかも、この収益認識の会計基準は、内容が結構難しいです。

監査法人に勤めている会計士ですら、きちんと内容を把握できていない人がいます。

こういった最新の情報の変化をキャッチアップし、自力でその内容も理解することが、まだ実務をしたことのない受験生にできるのでしょうか?

独学でこんなことに気を遣うぐらいでしたら、予備校に行った方が絶対に楽で内容もちゃんと理解できます。

4. 適切なスケジュールリングができない

予備校は授業や答練の日程が強制的に決まります。

それが苦しいと思う人がいるかもしれませんが、自分ですべてを計画するよりは全然楽なんじゃないかなと僕は思ってます。

公認会計士試験の勉強範囲は、本当に広いです。

その広い勉強範囲を、どの順番でどこまでにどの程度やればいいのかなんて、初めて公認会計士試験の勉強をする人の中で分かる人はいるのでしょうか。

少なくとも、合格した僕ですら、どんな風にスケジュールしたらいいか、はっきりしたことは言えないです。

ちなみに、予備校のスケジューリングはかなり厳しくて、付いていけない人が一定数います。

だからこそ、それにちゃんと付いていってこなせていれば、最低限の勉強はできているという自信にもつながります。

自分だけで計画したスケジュールはどうしても甘くなりがちです。

また、そのスケジュールを比較する対象がいないため、適切なのかが判断できません。

5. 自分の成績がいいのか悪いのかわからない

独学の場合、頻繁にテストがないので、自分の立ち位置が分かりづらいです。

もちろん、予備校の大規模な模試に参加すれば立ち位置が分かるのですが、問題は模試の頻度です。

一発勝負の模試で良い結果だとしても、偶然成績が良かっただけの可能性もあります。

そこで勘違いをして勉強の手を抜いてしまうと、あっという間に不合格です。

予備校であれば、自分の点数や偏差値が分かる答練が複数回あります。

何ならミニテストですら順位が分かります。

このように何回も自分の立ち位置を知ることができるため、自分が合格ラインに近いのか遠いのかを、ある程度正確に把握することができます。

6. 論文式の自己採点を正確にできない

短答式はすべてマークシート方式なので、正確な自己採点が可能です。

なので、独学でも精度の高いトライアンドエラーができて、効率的な学力向上を目指せます。

一方で、論文式は論述問題が多く、論述という問題形式上、正確な自己採点ができません。

そのため、練習問題自体はできるでしょうが、書いた内容の良いところと悪いところを、自分自身ではさっぱり判断できません。

予備校であれば、講師に直接質問できます。

また、ミニテストや答練の数が多いので、論文式で点数を取るための勘所を知る機会が多いです。

7. 質問する相手がいない

独学の場合、当然ですが、わからないところがあっても、自分自身の力で解決しなければいけません。

一方で、予備校に通っていれば、講義の後に講師に質問することができます。

また、講義とは別に、講師へ質問できるコーナーが設けられています。

予備校に友達がいれば、友達と相談することもできます。

僕は質問できる環境は結構大切だと思っています。

質問をして的確な回答をもらって助かることもあれば、単に質問というか、会話をするだけで疑問の解決の糸口になることも多かったです。

あと、単純に困ったときの選択肢が多いということは、ストレスを少なく勉強を進められるポイントでもあります。

まとめ:独学という選択肢は慎重に選ぶこと

最後にこの記事を簡単にまとめます。

  • 実際に監査法人で働いている人の中で、独学で合格した人は希少
  • 独学でも金銭的負担はそこまで軽くならない
  • 独学で苦労することは、お金を出して予備校に任せてしまった方がいい

せっかく公認会計士を目指すのでしたら、なるべく早く、合格可能性が高い選択肢を取るべきです。

その選択肢が独学である人はごくわずかというか、セルフコントロールが完璧な人以外は、おとなしく予備校に通った方がいいです。

独学は慎重に、それと相当の覚悟を持って、選択してください。